唯一無二のつくりと味わい ウッド・フォード

ケンタッキー州 最古の蒸溜所

 見渡す限りのブルーグラスが広がるアメリカ最大の競走馬の産地、ケンタッキー州にウッドフォードリザーブ蒸溜所は存在する。その創業は1812年。創業当時はオールド・オスカー・ペッパー蒸溜所と名付けられその後オーナーの変遷によりラブロー&グラハム蒸溜所、そして現在のウッドフォードリザーブ蒸溜所へと名前を変えていった。

 バーボン蒸溜所としてはケンタッキー州最古の蒸溜所とされており、アメリカ合衆国の登録財・国定歴史建造物としても指定されている。その長い歴史の中で、今日のバーボン造りの基礎とも言える様々な技法を確立させて来たウッドフォードリザーブ蒸溜所。しかしながら、現在世界的に高い評価を得ている銘バーボン「ウッドフォードリザーブ」を生み出しているのは伝統的技術だけでなく他にないユニークな製法によるものだ。

単式三回蒸溜という唯一無二の個性

  バーボン造りにおいて、蒸溜を行う場合は殆どの蒸溜所が「連続式蒸溜」という手法をとっている。それに対してウッドフォードリザーブ蒸溜所では敢えて「単式蒸溜」という手間のかかる蒸溜方式をとった。この方式はウイスキーの聖地、スコットランドでシングルモルトウイスキーを造る際によく用いられる物だ。連続式と比べ、単式は原料由来の豊かなフレーバーを得ることが出来るがその分作業が面倒であり効率も悪い。加えて、麦ではなくトウモロコシを主原料とするバーボンにおいては蒸溜後のメンテナンスにも非常に時間がかかるといったデメリットもあった。

 それでもなお、他にない味わいのためにウッドフォードリザーブ蒸溜所では単式蒸溜を行い、なおかつ蒸溜回数を「3回」に増やす道を選んだ。先に述べたスコットランドやその他の国でも単式三回蒸溜を行う蒸溜所は非常に稀でありバーボン蒸溜所においてはこの蒸溜所のみである。他の蒸溜所が行わない手間をかけることが、ウッドフォードリザーブだけでしか味わえない唯一無二の旨さを産み出しているのだ。

深い熟成が生む至上の味わい

 当然ながら、バーボン含むウイスキー造りにおいては蒸溜以外の製造工程も味わいに大きく影響を与える。

 この蒸溜所では他にも木製の発酵槽を使用すること、蒸溜所の敷地から取れる清冽な水を使うこと、伝統的な酵母を使用すること、など様々なこだわりがある。そのこだわりの中でも特筆したいのは熟成に対する熱意だ。

 ウッドフォードリザーブ蒸溜所の熟成庫は、まず石灰岩のブロックで建てられた石造りの建物となっている。多くのバーボン蒸溜所では外壁は近代的な素材で造られているが、この蒸溜所は敢えて昔のままの形を残している。面積的にも収納の効率が悪いこの熟成庫は、その分中に収められたウイスキー達を均一に熟成させる。また、分厚い石灰岩は保温性に富み、温度管理がしやすいといったメリットもある。だが、何もかも昔のままというわけではない。この熟成庫にはヒーターが内蔵されており、年に6回わざと熟成庫内の温度を上げてその後にまた冷ますという珍しい温度管理が行われている。これにより、樽内部の水分が蒸発しウイスキーには樽の成分が効率よく染み渡る。伝統を守りながらも革新を恐れないウッドフォードリザーブ蒸溜所のスタイルがこの熟成方式にはよく現れているのではないだろうか。

ケンタッキー・ダービー公式バーボン

 バーボンの製造以外の部分でも、ウッドフォードリザーブ蒸溜所と、そこで造られるバーボン「ウッドフォードリザーブ」には面白いトピックスがある。それは、このバーボンがアメリカ最大にして世界最高峰の競馬の祭典「ケンタッキーダービー」の公式バーボンということだ。毎年5月最初の土曜日、ケンタッキー州チャーチルダウンズ競馬場で行われるこの競争ではバーボンを使ったカクテル「ミントジュレップ」が提供されている。当日だけで何万杯も消費されると言われるこのミントジュレップのベースとして使われているのが他ならぬウッドフォードリザーブなのだ。蒸溜所もこのイベントを記念し、毎年特別デザインのダービーボトルや、チャリティーも目的にした1000ドルもの高級ミントジュレップカップの販売を行っている。

ウッド フォードを使った
ミントジュレップのレシピ

【材料】
ウッドフォードリザーブ 90ml
ミント 15~20枚
シロップ 20ml
ソーダ 適量

 

【レシピ】
グラスにミントとシロップを入れ、軽く潰す。
ウッドフォードリザーブ、クラッシュアイスを加える。
ソーダで満たした後にステアし、最後にミントを飾る。

ウッド フォード
ラインナップご紹介

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